ヤミ金融の違法性

「ヤミ金融」という言葉を一度は耳にした事があるかと思います。
最近ではヤミ金融を題材にした作品がドラマ化、漫画化されるなど、その実態や仕組みについては多くの人が知るところとなっています。
しかし、時代の移り変りと共に人や社会が変化するのと同様に、ヤミ金融の実態や仕組みなども変化しつつあります。
常に新しい情報と知識を持ち続ける必要があると言えるでしょう。
ヤミ金運営自体が違法?
ヤミ金融を運営するということは、それ自体が違法です。
そのため、ヤミ金業者には一般常識や常人の道徳観が通用しません。
有り得ないほどの金利によって経済的弱者をじわじわと追い詰め、違法な取立てによって1円でも多くお金を搾取しようとする業者によって運営されているケースがほとんどです。
また、ヤミ金融業者の多くは貸金業を営む上で必要な登録をしていません。
この時点で「貸金業法違反」となります。
更に、トイチやトサンに代表される高金利を設定している場合は「出資法違反」です。
つまり、闇金融を営む業者のほとんどが遵守すべき法を犯しており、存在してはいけないものなのです。

国がヤミ金対策に乗り出す
最近ではヤミ金融によって起きたトラブルが社会問題になっており、これらの問題に対応するため国は「ヤミ金融対策法」を成立させています。
この法律では、主に以下の内容を盛り込んでいます。
貸金業登録の審査を義務化・厳格化
出資法で定める上限金利を超える貸付契約を行った場合、5年以下の懲役、1千万円(法人の場合1億円)以下の罰金。
暴利で貸し付けた場合の罰則を大幅引き上げ
5年以下の懲役、1千万円(法人の場合3千万円)以下の罰金。
違法な広告・勧誘の規制
百万円以下の罰金。
取り立て行為の規制強化
正当な理由もなく夜間に取り立てたり、第三者への弁済要求を行ったりしてはならないことが明確され、2年以下の懲役、3百万円以下の罰金刑に。
年109.5%超の利息が発生する契約の無効化
登録業者・無登録業者どちらとも、年109.5%を超える利息の貸付契約は無効化。
利息の支払い義務はなくなる。
反社会的勢力に屈しない
社会問題になったこともあり、国もヤミ金被害を重く見ていることがわかります。
ヤミ金融対策法により、従来ならば問題ないとされたグレーな金融業者もヤミ金として摘発できるようになりました。
存在自体が違法であるヤミ金に怯える必要はありません。
もし被害を受けた場合は、毅然とした態度で然るべき場所へ訴えてください。
