ヤミ金の摘発事例

警察庁の発表したデータによると、平成29年はヤミ金の検挙事件数が前年と比べておよそ1.4倍に増加しました。
直近10年で最多だった平成28年を更に上回る検挙数であり、特にヤミ金に関連する事件が過去最多となっています。
これをヤミ金融関連事犯といいますが、具体例で挙げると、
マネーロンダリング
キャンセル料請求
飛ばし携帯の契約
などを指します。
ヤミ金への取り締まりが強化されたことにより、被害額は3年ぶりに100億円台を割り込みました。
しかし、警察の包囲網から逃れるために手口が巧妙化してしまうのではないかという懸念があります。
ヤミ金がどのような進化を遂げているのか、確認してみましょう。
給与ファクタリングの台頭
金融庁から名指しで警告を受けている隠れヤミ金があります。
それは給与ファクタリングと呼ばれる貸金業です。
ファクタリング自体は国内外で広く行われている正当な資金調達方法です。
以下のページでその内容を少し説明しているので、あわせてご覧ください。
この仕組みを個人に当てはめたものを給与ファクタリングと呼びます。
早い話が、給与明細をカタにしてお金を借りるというものです。

画期的なサービスなように見えますが、年1,000%近い暴利を貪る悪質なヤミ金そのものだった事が大問題でした。
利用者からしてみても、相手がヤミ金だという認識が薄いために被害が広まってしまったのです。
最大手だった業者が逮捕されたことでその違法性が日本中に認識され、給与ファクタリングにまつわる被害は収縮傾向にあります。
令和の隠れヤミ金とは
ヤミ金の隠れ蓑は給与ファクタリングだけにとどまりません。
個人間融資やひととき融資と呼ばれる、あたかも個人が貸し付けているかのような金銭のやり取りがSNS上で横行しています。
特に個人間融資の場合、中身はヤミ金業者である可能性が非常に高く、更なるトラブルに巻き込まれるかもしれないのです。
断言しますが、個人間融資を善意でやっている人はいません。
もし借りてしまったとしても、「ピンチを助けてもらったのに」と恩義を感じる必要はどこにもないのです。
借り主が融資を受ける際に渡した個人情報は、反社会的勢力に情報を卸す名簿屋に売られてしまいますし、騙しやすいと判断したその他の隠れヤミ金が接触を図ってくることもあります。
身の危険を感じた場合は、警察や弁護士といった公的機関にいち早く連絡することをおすすめします。
クレジットカード現金化やギフト券買取も隠れ蓑に?
すべての業者がそうであるとは言いませんが、ヤミ金の隠れ蓑としてクレジットカード現金化業やギフト券の買取業を営んでいるケースがあります。
現在営業を停止しているような業者は、反社会的勢力が裏についていたのかもしれません。
これらのサービスを利用している人は慢性的にお金に困っていることが多いため、ヤミ金業者からすれば絶好のカモなのです。
悪徳業者から横流しされた名簿に載っている人にコンタクトを取り、執拗な勧誘や詐欺行為をはたらくこともあります。
利用する前に一度、ネット上の評判を確認してみたほうが賢明です。
