ヤミ金以外の金融詐欺

金融犯罪はヤミ金以外にも数多く存在しています。
その中でも特に幅広い年代の方が被害に遭っているものこそ、クレジットカードの不正利用と架空請求です。
ヤミ金とも深い関わりがあるこの2つの犯罪について解説していきたいと思います。
クレジットカードの不正利用
ひとくちに不正利用といっても、犯罪者が罪に問われるものと利用者の責任になるものがあります。
まず、犯罪として検挙されるような行為を確認していきましょう。
使った方が罪に問われるケース
- 盗難
- スキミング
- フィッシング詐欺
- クレジットマスター
盗難やスキミング、クレジットマスターなど不特定多数の人をターゲットにした犯罪は、もちろん不正利用した方が罪に問われて罰せられます。
しかし、一部の不正利用はクレジットカードの持ち主の責任を追求することがあります。
持ち主の落ち度が認められるケース
- クレジットカード現金化
- ショッピング保険目的の不正利用
- 意図的にヤミ金へクレジットカード情報を渡す
ヤミ金では、持ち主側の責任が問われるこれらの行為を強制してくる場合があるのです。
どういうことなのか詳しく確認していきましょう。
ヤミ金が不正利用を要求する?
ヤミ金は反社会的勢力との繋がりを持っており、様々な金融詐欺を働くグループとも深く関わっています。
その中にもクレジットカードの不正利用に精通した詐欺グループが存在している可能性が高く、借金を焦げ付かせてしまった債務者に対して、効果的なダメージを与えられる使い方を指示するケースがあります。
具体的にいえば、ショッピング保険を目的にした不正利用や明らかに不自然なクレジットカードの現金化です。
「ヤミ金に指示されたから」と申し開きを行っても、不正利用に加担したと見なされそのぶんの金額を減額されることはないでしょう。
もし不正利用に関する指示を受けた場合、まず警察や法律事務所などの然るべき場所へ相談してください。
その証拠を突きつけることができれば、ヤミ金業者の逮捕に繋がる可能性が出てきます。
ヤミ金業者と架空請求
前の項目でも少し触れましたが、金融犯罪は反社会的勢力の資金調達として行われています。
クレジットカードの不正利用に詳しいグループがいるのであれば、架空請求に精通しているグループがいてもおかしくありません。
これらの犯罪者グループは横の繋がりを持っていて、カモにしやすい人々の情報を共有しています。
ヤミ金を利用することは、これらの犯罪者たちに個人情報を提供することと同じなのです。
あまりにも架空請求に対する認知度が高くなってしまったためか、コンビニなどで販売されているギフトカードやプリペイドカードを購入させる手口が増加しています。
身に覚えのない請求がきても、自分から連絡をとったりURLにアクセスしたりしないようにしてください。
日本人はいいカモ?
貧富の差が広がっているなどと言われることもありますが、それでも世界基準で見れば十分すぎるほどに裕福な国です。
1980年代ごろから海外の詐欺グループから狙われるようになり、今もなお形を変えながら様々な詐欺が行われています。
419詐欺(ナイジェリアの手紙)
80年代、世界中に広がったこの国際詐欺を419詐欺といいます。
この詐欺が発祥したとされるナイジェリアの刑法第419条に抵触することからこう呼ばれるようになりました。
ある日海外から電話がかかってきて、儲け話や自国の貧困をダシにして口座を貸して欲しい、もしくはお金を振り込んで欲しいと頼まれます。
日本でいう振り込め詐欺のようなものです。
投資型詐欺
新興国の不動産や株などへの投資を持ちかけたり、あるいは現地まで赴いて投資、視察、物販等を行わせたりしようとする詐欺です。
お金を騙し取られるのはまだマシな方で、現地で麻薬や銃などの運び屋をさせられていたなんてこともあるそうです。
運が悪ければ現地の警察に逮捕されてしまいます。
国際結婚詐欺
別名ロマンス詐欺ともいい、結婚詐欺の加害者が外国人にすり替わったものだと思ってもらえれば分かりやすいでしょう。
被害者が40代以上の女性に多いことが特徴で、日本だけでなくアメリカでも社会問題になっているようです。
あたかも恋人のように振る舞い、信頼を勝ち得た頃に多額の金品を要求するという犯罪ですが、中には現地まで呼び出され、犯罪グループと直接接触するという危険極まりない事例も起きているようです。
インターネットの普及で被害が増加
一般人レベルまでインターネットが普及したことにより、SNSなどで接触が図りやすくなってしまいました。
今まで被害に遭わなかったような人たちもターゲットになっているということです。
海外や外国人に対して理想を抱いている日本人の感情を利用した犯罪が多く、甘い話には裏があると自分に言い聞かせて関わらないようにしてください。
